東南アジア・タイの製造業がIoTの未来を創る

東南アジア・タイの製造業がIoTの未来を創る

IoTの導入が東南アジア・タイ製造業の未来への鍵

インダストリー4.0(Industrie 4.0)の理想像として描いているのは、機器のシンプル化と自律化で、最終的には生産ラインや工場が1つの自律的な生産能力として、販売状況などを考慮して生産調整などを自動で行い、最適な生産を維持できるようにする姿が想定されている。

インダストリー4.0の定義では、IoT(Internet of Things)が工場に入っていることを「スマートファクトリー」と言う。「考える工場」という言葉で置き換えれることも多い。
スマートファクトリーの前提となったのはインターネットと、IoTの肝であるセンサーの普及である。それに伴い、これらの利点を活用した象徴的な製品がスマートフォンの登場で、スマートホームやスマートカーへと広がり、スマートファクトリーへとつながるようになった。

スマートファクトリーでは、工場内の現場情報をIoTにより情報を取得し、蓄積・分析した結果を現場に反映させるという仕組みをサイバーフィジカルシステム「(Cyber Physical System)」という。
サイバー(IT環境)、とフィジカル(現実世界)を結びつけるのがサイバーフィジカルシステムであり、工場内のあらゆる機器をインターネットに接続し、品質や状況などの現場のデータを保持、見える化することで効率化、さらにはラインの動的な組み替えを行う。
つまり、工場のIoT化によりスマートファクトリー化し、サイバーフィジカルシステムにより繋がったスマートファクトリーが新たなモノづくりを実現していくのである。

インダストリー4.0実現に向けた課題

スマートファクトリーは工場内の工程を担当する機械が、リアルタイムにシステムにアクセスし、データに応じて生産する方式や生産する製品を組み替えていく「ダイナミックセル生産」という新たな生産方式を確立した。
大量生産の固定されたラインでの生産ではなく、データによってラインを変え、生産する製品さえも変えていく生産方式だ。ダイナミックセル生産により、同じ工場で違う形やデザインの製品を作ることが可能となり、大量生産と同じ速度とコストで対応していくことが可能となる。

ただ、企業規模においてインダストリー4.0実現に向けた課題もある。
「標準化」である。
それぞれの異なるシステム間の情報を伝えられるようにするつながりが重要になる。そして、そのインタフェースを構築するために標準化が必要になるというわけである。
標準化はインダストリー4.0における重要な課題で、中心的な役割を担っている。標準化を進めるのは、関わる企業や国によって大きく異なるため、それぞれに合わせて進めているというのが現状だ。例えば、米国や韓国はトップの数社が標準化を進めるだろう。しかし、ドイツの製造業は大企業もあれば、中小企業もある。大企業であれば自社で標準化を進めるということも可能だが、中小企業については、それぞれの接続性を維持するためにどうすべきかということをよく考えていかなければならない。

例えば、自動車や半導体、航空・宇宙分野などで主導的立場を取る大企業であれば、スマートファクトリーの概念に基づき、既に投資を始めており、装置などの納入サプライヤーに対し自らの「標準化」を強いることができるためサプライチェーンの統合が可能になる。
しかし、中小製造業にとっては自らの要求を標準とする力も予算もなく、さらに強いられた標準化に対応するスピードも遅いといえる。

大企業が抜本的な取り組みを進められても、本来インダストリー4.0の狙いの1つでもある中小製造業では限られた一部の領域で導入を進めていくしかない状況だ。
1社や1業界だけではこれらの世界を実現できるわけではなく、企業間や業界間の協力が大きなカギを握る。
そのため、中小製造業にとっては工場内のIoT導入こそがスマートファクトリー、ひいてはインダストリー4.0に向かうための最初の一歩となる。

IoTの導入は工場の今を見える化すること

では、IoTが工場内に入ることによりどのようになるのか。
IoTの導入にあたり、情報の取得(INPUT)、情報の管理・分析(MANAGEMENT)、情報の活用(OUTPUT)といった3つのフェーズに分けて考えてみたい。

情報を取得するという意味では、工場スタッフの勤怠や入退出、作業予定、実績といった、作業員の動きや作業方法から、製造装置のログといった機械の動き、資材管理、温度、湿度などの環境といった数値をデータ化し蓄積することが出来る。
また、それらの情報を元に情報の管理・分析、情報の活用と次のフェーズに繋げることで、今の工場の状態だけではなく、不良予測や不良原因解析といった未来の状態を予測することが可能になる。

IoTやサイバーフィジカルシステム、ハイスピードインターネット、スマート関連技術、ワイヤレス関連技術など要素技術は出そろってきている。これらを活用した工場を実現することで、より柔軟で迅速な自動生産が行えるはずだ。

工場の状況や課題により、フェーズ別に行うソリューションは多くあるが、高機能なデバイスが増え、IoTを支える技術が成熟したことでスモールスタートでの導入が可能になった。また、これらを組み合わせることで、工場の“今”を把握し改善を行うことが東南アジア・タイでの製造業の未来になるだろう。

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ネクストインダストリー株式会社 “タイ製造業にIoT導入を支援”
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